九州千葉氏の流れを汲む高城氏の居城跡

JR北小金駅周辺は中世・戦国時代の城郭跡が多く、西側には小金城などが、そして東側にはこの根木内（ねぎうち）城などがあります。

根木内城は大きな幹線道路沿いに根木内歴史公園として整備されており、遺構がとても見学しやすい城跡です。

日本城郭大系によると、根木内城は寛正3（1462）年に九州千葉氏の祖・千葉胤貞（ちば たねさだ）氏から派生した高城胤忠とされます。

高城氏はこの頃、下総の千葉氏の重臣だった原胤房（主家の千葉宗家を滅ぼした人物）の側につき、扇谷上杉氏重臣の太田道灌との間に、境根原合戦（1470年）が勃発。

臼井城などを道灌が攻撃するのにあたり、根木内らも攻撃を受たとされますが、高城氏はなんとか生き延び、むしろ勢力を拡大。天文6（1537）年には冒頭で触れた小金城を築城し、主力をそちらに移したとされます。

最後は天正18（1590）年の豊臣秀吉の「小田原攻め」によって落城したとされます。

2014年2月に初訪問しましたが、記録的豪雪の後で、とても首都圏の城とは思えないような雪化粧の写真になりました。

公園内は順路があるわけではありませんが、道を辿れば結果、グルリと空堀跡を歩く格好となります。
城内から見ると、思った以上に周囲は絶壁で、往時は堅固な城であったことが伺い知れます。

この近辺だと、やはり小金城の方が知名度はあると思いますが、この根木内城も本当に見所の多い中世城郭跡ですので、城郭ファンの方はぜひこちらにも足を伸ばして散策されることをオススメします。