日本の城巡り「MARO参上」

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松戸城(千葉県)

小金城主の高城一族が統治した中世の城跡

 

JR松戸駅の周辺には主に3つの中世城郭が存在していたとされ、その中のひとつがこの松戸城です。
松戸城は現在、「戸定が丘歴史公園」として整備されています。この地は江戸時代末期に水戸藩最後の藩主・徳川昭武(あきたけ)が邸宅を建てており、それを記念した歴史公園です。

築城時期は複数説があり、日本城郭大系では一つの説として享徳年間(1452~55)としています。

冒頭で触れた通り、松戸駅周辺には複数の城郭が集中しており、この松戸城北側にあったとされる相模台城の支城として機能していたそうです。

誰が築城したのかは明確ではないようですが、戦国後期の天正10(1582)年には、同じ松戸市の小金城城主の高城胤辰の一族、高城筑前守が城主を務めていたと考えられているそうです。

どこにも説明はされていませんが、恐らく天正18(1590)年の豊臣秀吉による「小田原征伐」により落城したものと思います。

江戸時代に入ると旗本・高木筑後守正次がこの地を与えられ、明暦3(1657)年まで高木氏が館を構えていたとされ、その後、享保10(1725)年には、徳川8代将軍・吉宗が鹿狩りの際の休憩所に使用するなどし、冒頭で触れたように、江戸期末期につながることとなります。

隣接する福島県学生寮や、松雲亭の付近に遺構があったとされますが、実際訪問した時は、あまり明確には遺構を確認することはできませんでした。

ただ実際、この松戸城跡は地域でも有数の高台となっており、中世に戦略上重要地とされたのは理解できる立地です。

加えて現在の戸定が丘歴史公園も敷地面積は広く、郭を思わせる削平地もありますので、恐らく中世の城跡を後の高木氏や、徳川氏なども有効に使いながら、それぞれの時代にあった施設に変更していったのでしょう。

城跡は市街地にも近く、公園自体も近代的に整備されていますので、時期や天候に左右されずに訪問することが可能です。

近くのオススメすぽっと

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所在地

千葉県松戸市松戸

新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)

【JR線】山手線 新宿駅~日暮里駅(乗換え)~常磐線 松戸駅料金 片道450円 所要時間 約44分ほど
【入館料】0円(戸定邸・歴史館のみ共通券一般240円、高校・大学生160円)

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