江戸川に面した古城跡は後北条氏と里見氏の大激戦の跡
千葉県と東京都の県境を流れる江戸川に接するように築城されているのが、千葉県市川市の国府台城。
城の歴史は扇谷上杉氏の重臣・太田道灌が、千葉氏内紛の際に陣を置いたとされ、さらにその後に、道灌の弟・太田資忠によって築城されたと伝わります。
その後幾度もこの城は合戦の舞台となり、後北条氏と里見氏による第二次国府台合戦(1563~1564年)では里見軍は大打撃を受け、現在も城内に里見軍の供養塔を見ることができます。
その後は豊臣秀吉の関東制圧後、徳川家康が関東に入りこの城も廃城となったそうです。この城はさらに歴史があり、太古の昔は古墳が置かれ現在も「明戸古墳」として石棺などを見学することが出来ます。
現在の城跡は京成線の国府台駅から2キロ足らずの距離にあり、江戸川沿いに歩いてゆけば、江戸川の雄大な景色を楽しみながら城跡までたどり着くことができます。直接城とは関係ありませんが、少し先には有名な「矢切の渡し」や、寅さんで有名な「柴又帝釈天」などもある場所。
城跡は古城の雰囲気は先の古墳の近くがもっとも感じることができます。案内板などが用意されている場所は、西洋風の庭として整備され城跡の面影は残念ながら残していません。
隣接して墓地がありますが、その境界に市川市でもっとも標高の高い位置であること示す碑があり、おそらく地形的にも櫓台が置かれた場所なのではと思いますが、出来ればそういった細かい案内板などもあればより楽しめる城跡でないかと思います。
といえ、やや整備されすぎてどれが遺構なのかやや分かりにくいほど、公園内はよく整備が行き届いています。古墳近くでは家族連れの方がお弁当などを広げて憩いの場と化していました。個人的な感想は正直、期待値が高かっただけに、やや遺構を確かめづらい城跡と感じましたが、都内からでも都営新宿線を利用し、本八幡駅まで出れば近い城跡なので、一度は訪問しておきたい城跡です。
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雄大な江戸川の河川敷は散策するだけでも楽しい場所。さらに北側へ行けば有名な「矢切の渡し」。さらに東京側に移動すれば「寅さん」でおなじみの「柴又帝釈天」など見所の多いエリアです。
所在地
千葉県市川市国府台3丁目
新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)
【京成本線】京成八幡駅~国府台駅料金 片道130円 所要時間 約5分ほど
【入館料】0円