中山道赤坂に設けられた徳川将軍の宿泊施設

JR美濃赤坂駅の西北、直線距離で数百メートルの場所にある御茶屋屋敷。慶長10（1605）年に完成した徳川家康、秀忠の宿泊施設だったとあります。

もともとこの場所は、関ヶ原合戦（1600年）で徳川家康が最初本陣を置いた岡山があった場所。家康にとって縁起の良い場所、さらに中山道の赤坂宿も設けられた交通の要所であることに加え、かつて知りえた地形で有事が起きても対処可能と判断した上での築城だったのでしょう。

築城と表現しましたが、その造りは城郭そのもの。東に大手門を構えたとありますので、現在の出入り口のは北口にありますので、当時の大手ではないと思います。しかし外周にはしっかりと堀が残され、内郭には土塁がめぐらされています。その内側が本丸、岐阜城の御殿も移築されていたと日本城郭全集に説明されています。

徳川将軍の上洛用宿泊施設としての御殿も何箇所か訪問したことがありますが、ここまで立派な遺構が残されていることは城ファンとして嬉しいこと。またきちんと整備され、見学もできることは嬉しいことですが、今も民家が隣接しているなどしていますので、立ち入り禁止区域には入らないなど、ルールを守っていつまでも今のように自由に訪問ができるように心がけたい場所でもあります。

冒頭、美濃赤坂駅から訪問可能と書きましたが、かなり本数も限られ周辺には商業施設も少ないことから、電車で訪問される際には、トイレの確保含め、下調べをしっかりとしておきたいところ。

管理人は、訪問にあたっては2016年12月末に、大垣市が放置自転車を再整備したレンタサイクル「水都号」を無料で貸し出していただけるので、それを利用し、市内の他の城跡も回りました。情報がまた変わる可能性がありますので、詳細は大垣市経済部商工観光課にお問い合わせください。
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