中世からの城跡に築かれた藤堂一族の陣屋跡
近鉄大阪線の名張駅から程近い、名張小学校・中学校を中心とした一帯が名張陣屋。中世は名張城の跡だとされます。現在、敷地の一部が「名張藤堂家邸跡」として公開されています。
日本城郭大系によると古くから土豪の砦があった場所に、天正13(1585)年に大和郡山の筒井定次(順慶の養嗣子)が伊賀上野に転封され、その家臣の松倉勝重が名張を預かり名張城を築いたとされます。
勝重が死去し、その跡を継いだ重政は、理由は諸説あるそうですが筒井定次と主従の縁を切り名張から撤退(後松倉氏は大名として復活)。
その後、慶長13(1608)年に定次が改易されると、伊予今治から藤堂高虎が入りその家臣が名張城代を務めるも、これもひと悶着の末、同族の高吉が相続。元名張城のあった場所に邸宅を作り城下町を築いたそうですが、大名としては認められなかったそうです。
現在大部分が学校敷地などに変わり、往時を偲ばせるものは冒頭の藤堂家邸跡とされている建造物の一部のみ。その裏側の寿栄神社にも太鼓門が移築されているそうですが、当日の事前勉強不足で見落としてしまいました・・・。
中世から砦があったとおり、この一帯は高台となっており、軍事的な要衝の地であったことが伺いしれます。
訪問時は京都から近鉄の各駅停車を乗り継ぎ、四日市まで行く途中で訪問したたため、見落としたポイントも多い城跡。京阪神からも比較的近い場所なので、また機会を作りぜひゆっくりと再訪問したい街です。
城跡は近代的に整備されているので季節、天候に左右されずに訪問が可能です。
所在地
三重県名張市丸之内
新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)
【JR新幹線】新幹線のぞみ 品川駅~名古屋駅 料金 片道10,580円 所要時間 約1時間37分ほど
【近鉄線】名古屋線(大阪難波行き) 近鉄名古屋駅~大阪線 名張駅(特急停車駅 ※有料) 料金 片道3,000円 所要時間 約1時間24分ほど
【入館料】一般 200円、高校生 100円、小中学生 無料