戦国三英傑に属した忍者の郷の日本100名城
三重県の京都府や滋賀県に程近い位置にある伊賀市(元上野市)。伊賀上野といえば「忍者」の街としても有名な観光地です。新宿方面からだと名古屋まで出て、そこからはJR在来線などを乗り継いでいくことになりますが、最寄路線となるの伊賀鉄道は忍者のプリントがされた電車が走っていたり(写真ギャラリー参照)「上野市駅」を降りると忍者のコスチュームを身に着けた人が歩いていたり、街自体が一つのテーマパークのようで楽しい街。
日本100名城の一つ、伊賀上野城はその「上野市駅」から徒歩7~8分にある上野公園内に存在します。
この伊賀上野城は築城の名手・藤堂高虎が改修を行った城とされ、高石垣が見所の一つです。近くの高校付近から見上げる石垣の姿は圧巻です。
また現在の天守閣は模擬天守ですが正直とても美しい建築物です。模擬天守には賛否両論ありますが、個人的には伊賀上野城の天守閣は好きですね。
軽くこのお城の歴史を振り返ると、天正伊賀の乱でこの地方を織田信長が征圧した後、信長次男・信雄の家臣である滝川雄利が、平清盛ゆかりの平楽寺があった場所に砦を築いたのがはじまりのようです。
その後まもなく、「本能寺の変」で織田政権は豊臣政権へと移り、羽柴姓を賜っていた筒井定次が入城します。この筒井氏時代の「筒井古城」の石垣も、現在の上野公園の敷地内に残されています。
「関ヶ原の戦い」では筒井氏は徳川側につきますが、諸事情から筒井氏は領地没収となり、代わりに伊予国宇和島(現:愛媛県)から築城の名手とされる藤堂高虎が入城。徳川家と大阪の豊臣家の対立が鮮明になるにつれ、この城の軍事的な重要度も増し高石垣などの大改修がなされたとのこと。
この藤堂氏の大改修時に天守閣も作られたそうですが、天災で崩壊。後、大阪の陣で豊臣家が滅び、当初の軍事的な重要度が下がるにつれ、天守などは再建されなかったそうです。また高虎自身も、大阪の陣以降は、同じ三重県の津城に移っていったそうです。
このお城は先に触れたとおり、整備された公園の中にある城郭ですが公園施設はかなり広大な規模。公園としても「伊賀流忍者博物館」(写真ギャラリー参照)や、伊賀出身の松尾芭蕉を祀る俳聖殿や芭蕉翁記念館があるなど見所がたくさんあります。
少し時間に余裕を持たせて廻った方が、より多く楽しめると思います。
追記ですがこの城に訪れた時は、昼頃に上野を出て、奈良の大和郡山城へ訪れその後、管理人の実家のある京都市伏見区へ向かって到着したのが15時頃。時間的に京都市内の史跡観光には厳しい時間ではありますが、遅めのランチや夜ご飯に出かけるには十分な時間。案外地理的にも近いんだなぁと思った記憶があります。
奈良観光や京都観光に合わせて、伊賀上野を訪れるのも十分可能な距離ですよ。
所在地
三重県伊賀市上野丸之内
新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)
【JR新幹線】新幹線のぞみ 品川駅~名古屋駅 料金 片道10,580円 所要時間 約1時間37分ほど
【JR在来線】JR関西本線 名古屋駅~亀山駅(乗換え)~伊賀上野駅 料金 片道1,620円 所要時間 約2時間20分ほど
【伊賀鉄道】伊賀上野駅~上野市駅 料金 片道250円 所要時間 約7分ほど
【入館料】大人 500円 小学生 200円