関東管領・山内上杉重臣、大石氏の居城跡
東武東上線の柳瀬川駅から柳瀬川沿いに進むと市立志木第三小学校があり、この付近が城跡とされます。隣接する長勝院や小学校の脇などに解説板や、「碑」が設置されています。
伝承の域は出ないようですが、古くは伊勢物語の主人公とされる、平安時代の貴族・在原業平の館跡ともいわれるようですが、戦国時代初期には関東管領だった山内上杉氏の重臣・大石氏の居城であったとされます。
戦国末期までこの城は存続したようですが、大石氏が後北条氏の傘下に入ったため、1590年の豊臣秀吉による小田原の役の際に、関東の他の後北条系の城のように落城したとされます。
地形的に現在はあまり高低差を感じる場所ではありませんが、目前に柳瀬川が流れ、軍事的要塞が置かれても不思議ではない場所。遺構に関しては残念ながら目立ったものは残されていません。
しかしこの大石氏。山内上杉氏のあくまで重臣にすぎないと思っていたのですが、本拠の東京八王子方面のみでなく、埼玉南部まで勢力を持っていたとは改めてその大身さに驚きです。
東武東上沿線は比企地方の遺構がよく残る城郭跡が多いですし、またすぐ近くだと、山内上杉氏とも対立した扇谷上杉氏の重臣・太田道灌が関わったという伝説のある岡城が朝霞市にありますので、合わせて訪問しておきたいところだと思います。
近くのオススメすぽっと
新座市にある臨済宗の平林寺。1375年に建立されたそうです。川越城主の松平信綱氏のお墓も存在します。訪問した時には禅の修業を行っているため一部立ち入り禁止でしたが、今でも仏の道を志しておられる方が修行されている場所でもあるので静かに観光したいですね。
拝観料は大人(中学生以上)500円、子供(5歳以上)200円。
所在地
埼玉県志木市柏町3
新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)
【東武東上線】池袋駅~志木駅(急行停車駅)~柳瀬川駅 料金 片道300円 所要時間 約20分ほど
【入館料】0円