日本の城巡り「MARO参上」

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宇治代官所(京都府)

徳川家康に代官を任された上林氏が治めた代官所跡

 

JRと京阪宇治駅の中間ほどの位置にある商店街の京都銀行さん付近に、上林(かんばやし)氏が長きに渡って統治した宇治代官所があったとされ、現地には石碑と解説板が設置されています。

天正10(1582)年に本能寺の変が起こり、徳川家康は三河まで命からがら逃げたことは有名な話ですが、その際、宇治から信楽まで上林久茂(ひさもち)らが先導したことで、家康から宇治の代官に任命されたとあります。

上林氏は宇治の名産である「お茶」の支配を許され、以後現代に至るまで「宇治茶」ブランドの代表格として存続する一族です。代官としては幕末近くまで勤め上げたと解説板に説明されています。

京都第二の都市宇治市の中心部に位置するため、ほぼ周囲は宅地化、商業地化されてしまっており往時をしのぶことは出来ず、冒頭で触れた石碑がひっそりと建つのみ。

比較的近くに平等院など宇治を代表する観光地があるため、比較的にぎやかな場所ですが、この石碑に足を止める方はほぼ皆無。

相当近くに宇治川が東は琵琶湖、西は大阪湾まで流れる大運河として存続。北には伏見、京都と栄えた都市も近かったことから軍事上というより、経済上かなり重要な位置を家康に与えられていたのだろうと推測できます。

なかなか宇治の場合、城郭関連の史跡が必ずしも多くないのですが、宇治代官所はその中でも、遺構はなくともしっかりと後世に伝えていくための動きをとっていることは、ファンとしては嬉しいこと。

ぜひ宇治に観光で訪問される際には軽く足を運んでみて欲しいと思います。

近くのオススメすぽっと

宇治駅周辺の商店街の中にあるパン屋「モグモグベーカリー」さん。宇治市の名産である「お茶」を使ったオリジナルの調理パンを楽しめるお店です。イートインコーナーはないため持ち帰りのみですが、宇治らしさを手軽に味わえるオススメのお店です。
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所在地

京都府宇治市宇治妙楽160

新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)

【JR在来線】JR山手線 新宿駅~品川駅(乗換え) 料金 片道200円 所要時間 約20分ほど
【JR新幹線】新幹線のぞみ 品川駅~京都駅 料金 片道13,910円 所要時間 約2時間15分ほど
【JR在来線】奈良線 京都駅~宇治駅(みやこ路快速停車駅) 料金 片道240円 所要時間 約17分ほど
【入館料】無料

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