河越城を奪還するため山内上杉が入った陣城跡
西武新宿線新狭山駅の北西。そこそこ距離がありますが、他に交通手段もなく徒歩で訪問しました。
城山と日本城郭大系には紹介され、現地解説板では城山砦と説明されていますが、柏原城という別名もあるそう(というより、城山砦と当時呼ばれていたと考える方が無理がありますが・・・)。
当サイトでは一応「城山砦」と紹介しますが、この城は、天文14(1545)年から翌年にかけて、北条氏綱に奪われた河越城を奪還するために、扇谷上杉・山内上杉の両上杉氏と、古河公方・足利晴氏が8万の軍勢で攻めた際に、山内上杉憲政が陣を置いた場所だと説明されています。
今の地形だと入口に当たるのが二ノ丸で、すぐに稲荷神社が祀られています。その周囲を空堀が這い、本丸側へと続きます。
本丸に入る入口には立派な虎口跡を確認することができます。
本丸の先端に立つと、この城が崖を利用した、まさに天然の要塞をそのまま
臨時の陣城に用いられたものであることが分かります。
本丸の映像です。
また本丸から空堀に降りてみましたが、思った以上の迫力。
イメージとしては貴族化していた両上杉氏と、戦闘民族としての後北条氏といった感想なのですが、この城は山内上杉氏の戦国期における戦闘用の城としての考え方、作りがよく残された史跡だと思います。
空堀の映像です。
こじんまりとしていますが、見どころは十分。整備はされているものの、都会の公園とは
とは違いますので、夏場は蛇や虫対策といった視点で避けた方がストレスもなく散策できると思います。
少しアクセスは悪いのですが、ぜひ機会を作って訪問して欲しいなぁと思う史跡です。
所在地
埼玉県狭山市柏原2346
新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)
【入館料】無料