日本の城巡り「MARO参上」

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中泉陣屋(静岡県)

徳川氏の代官伊奈氏が築いた代官陣屋跡

 

中泉陣屋は伊奈忠次がこの周辺の代官として戦国末期(1590年頃)を治めていたことが史料に出ていますが、いつごろ陣屋が築城されたのかは明確でないそうです。日本城郭大系では、天正18(1590)年に徳川家康が関東へ転封された際、飛び地として中泉と白須賀があったそうで、代官陣屋が築城されたのはそれ以降と考えられているようです。

場所はJR磐田駅の南側、中泉御殿の一画に築かれたとされます。城郭大系では陣屋の移築門が磐田駅の北側、西願寺の山門として移築されていると説明されていますが、現地の解説板には中泉御殿の移築門と記されていますので、恐らくはそれと間違えているのではと思われます。

中泉陣屋は安政元(1854)年の大地震で一部が倒壊したと記録されているので、幕末まで天領の代官陣屋として存在したのでしょう。しかし残念ながら、現在目立った遺構は残されていません。
城郭放浪記さんによると、同市内の民家に一部の建造物が移築保存されているようです。

磐田駅の南側に御殿遺跡公園があり、その園内に中泉御殿の解説板と一緒に陣屋の石碑、解説板が設置されています。先の同市内の民家へ移築されている門に関しても、その解説板に説明されています。

ただ、周辺は完全に宅地化されており、往時を偲ぶことが難しい状態。文中で紹介させて頂いた、磐田駅北側の西願寺にある中泉御殿の移築門、また管理人は青春18切符で、京都から三島まで城巡りをする最中に、休憩を兼ねて降車し少しだけ磐田を散策しましたが、他にも比較的近くには見付端城などの城郭跡があるようなので、それらと合せて回って見られてはいかがでしょうか。

埼玉の川口市に残る赤山城を築城した伊奈忠治は、この中泉陣屋の忠次の次男だそうで、色々回っていると、遠く離れた地が結ばれていくようで、面白いものだなぁと感慨深くもなりました。

都市部の駅チカで、お手軽に訪問できる平城跡。季節や天候を問わずに訪問することが可能です。

所在地

静岡県磐田市中泉御殿

新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)

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【JR在来線】JR山手線 新宿駅~品川駅(乗換え) 料金 片道200円 所要時間 約20分ほど
【JR新幹線】新幹線こだま 品川駅~浜松駅 料金 片道8,290円 所要時間 約1時間50分ほど
【JR在来線】浜松駅~磐田駅 料金 片道240円 所要時間 約10分ほど
【入館料】0円

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