日本の城巡り「MARO参上」

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韮山城(静岡県)

北条早雲が生涯居城とした伊豆の名城跡

 

韮山(にらやま)城は戦国時代初期の英雄・北条早雲こと伊勢新九郎長氏が延徳3(1491)年に堀越公方・足利茶々丸を滅ぼし伊豆を平定した際に築城されたと日本城郭大系に説明されています。

伊豆箱根鉄道の韮山駅を降り、東側に出るとポイントポイントに韮山城を含め周辺の史跡への標識がしっかりと設置されていますので、地図が手元になくても迷わずに訪問することが出来ます。

早雲は韮山城を生涯居城とし、永正16(1519)年に88歳で韮山で没したとされます。その後、天正18(1590)年に豊臣秀吉の小田原征伐では箱根十城の一つとして後北条氏、4代当主の氏政の弟・氏規が守備を任されるなど重要な後北条方の拠点として、豊臣軍と対峙することになります。

当初、織田信雄や細川忠興ら4万4千の大軍を相手にしますが、わずか3千6百の寡勢ながら、3月29日の戦闘開始から6月24日までほぼ3ヶ月耐え抜き、最後は徳川家康に降ったとあります。ちなみに余談ながら、氏規はこの後、しばらく高野山で蟄居させられますが、豊臣政権下で許され、大阪に移りその系統は狭山藩の主として幕末で存続しています。

韮山城はその後、徳川方の内藤信成が支配。家康の関東移封後も伊豆は徳川領とされたため、引き続き信成が支配し続けます。慶長6(1601)年に駿府城へ加増転封されると韮山城はその役割を終え、100年以上に渡る歴史に幕を下ろしたとされています。

現在の道なりに城域に入ると、まず城池を正面に権現曲輪を目指して整備された公園内に入っていきます。途中いかにも舟入のような巨大な遺構も確認することができます。権現曲輪では明確な堀切を確認できますが、特に三の丸との間、テニスコートが池の反対側にありますが、そちらから見る堀切はかなりの規模となっています。

権現曲輪から二ノ丸、さらに本丸へは徐々に高台になっていき、戦国時代初期に築城された軍事目的の城であったことがよく伝わってくる城跡。二ノ丸から本丸に入る箇所には土橋が架かっていました。また本丸も面白い形をしており、少し先端に畝堀のように見える窪んだ箇所がありますが、どうやらここは兵器などの貯蔵庫であったそうです。

この城には派手な石碑は設置されていませんが、本丸には韮山城の解説板が設置されています。よく整備はされていますが、立派な山城(平山城)ですので、やはり冬を中心に、天候の良い日の訪問をオススメします。

後北条氏の始まりと終わりに重要な役割を果たした名城。韮山は他にも多くの歴史が眠る街ですので、じっくりと時間をかけて散策されてみてはいかがでしょうか。

近くのオススメすぽっと

三島駅南口のほぼ正面にある中華料理屋「のあき中華飯店」さん。典型的な町の中の中華屋さん。こういう素朴な雰囲気がすきなので大満足。中華丼と餃子で旅の疲れを癒させていただきました。
食べログの紹介ページはこちら

三島駅南口東側の「天然温泉 富嶽の湯 ドーミーイン三島」さん。その名の通りの温泉付きのビジネスホテル。部屋もキレイで城めぐりの疲れを癒すのにピッタリの宿です。

所在地

静岡県伊豆の国市韮山韮山

新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)

【JR在来線】JR山手線 新宿駅~品川駅(乗換え) 料金 片道200円 所要時間 約20分ほど
【JR新幹線】新幹線こだま 品川駅~三島駅 料金 片道4,520円 所要時間 約50分ほど
【伊豆箱根鉄道】駿豆線 三島駅~韮山駅 料金 片道270円 所要時間 約20分ほど
【入館料】0円

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