日本の城巡り「MARO参上」

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長岡宮(京都府)

桓武天皇が遷都した幻の都・長岡宮

 

現在の京都府向日市、長岡京市、京都市西京区のあたりにかけて存在した古都・長岡京(長岡宮)。延暦3(784)年~延暦13(794)年の、平安京に遷都される直前まで当時の首都機能がありました。

大極殿跡などの史跡公園は向日市側の阪急西向日駅が最寄となります。歴史背景については新人物往来社の「京都史跡辞典」を参考に紹介します。

都を長岡京に移したのは平安京遷都の当事者でもある桓武天皇。自信が天応元(781)年に即位すると、人心一新や、律令制度の再建を目的として遷都されたと考えられています。

長岡京のある乙訓地方が選ばれた理由として、水陸の便がよいことに加え、大和豪族との関係を絶ち、新たに藤原氏式家、渡来系氏族との関係を深める目的もあったのではと同書には記述されています。

しかし遷都後に藤原種継が矢で射殺され、それが元で桓武天皇の同母弟の早良親王も失脚。親王は淡路島へ流される最中に、無実を訴えるため絶食中で、現在の大阪府守口市付近で絶命。その後、朝廷に多くの不幸が起きたことが、この親王の怨みでないかと考えられ、延暦13(794)年に平安京へ遷都がされました。

現在の大極殿公園は閑静な住宅地の中に、綺麗に整備されています。遺構と呼べそうな物も少なく小さな公園ですがそれが、短命に終わった「幻の都」とも称される古代日本の中心地にはどこか似つかわしい空間だと感じました。

園内には解説板や長岡宮の石碑なども用意されています。見所というより、奈良と京都の時代の間に挟まれ、古都としての知名度が先の両都市に比べると落ちてしまうのは事実ですが、間違いもなく存在した日本の古都ですから、ぜひ古代史にも関心あるかたは一度訪問してみてください。

所在地

京都府向日市鶏冠井町大極殿

新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)

【JR在来線】JR山手線 新宿駅~品川駅(乗換え) 料金 片道190円 所要時間 約20分ほど
【JR新幹線】新幹線のぞみ 品川駅~京都駅 料金 片道13,520円 所要時間 約2時間15分ほど
【京都市営地下鉄線】烏丸線 京都駅~四条駅(乗換え) 料金 片道210円 所要時間 約3分ほど
【阪急線】京都本線線 烏丸駅~桂駅(特急停車駅・乗換え)~西向日駅 料金 片道220円 所要時間 約13分ほど
【入館料】0円

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