星野信秀なる武将の名前が残る城館跡

長宮城は日本城郭大系には未掲載でしたが、関東の城巡りの際によく参考にさせていただいている「城郭図鑑」さんを参考に、2017年8月に後北条氏家臣の富永善左衛門が居城としたとされる下福岡城山と併せて訪問。

長宮氷川神社が城跡とされていますが、現地の由緒書にも特に城跡には触れられていません。ただ星野信秀なる武将の名前が記されており、平安時代にこの星野氏が長宮神社を勧請したとあり、城郭図鑑 さんもこの星野氏が城主ではなかったかと推測されています。

この星野氏は長宮神社の宮司を務めたとされ、戦国時代まで館跡は存在したともあるようです。
冒頭で触れた下福岡城山も近く、それは後北条氏の傘下にあったことを考えれば、戦国時代には星野氏も後北条氏に従っていたのでしょう。

ただ残念ながら長宮神社周辺は完全に開発されてしまっており、遺構もなく、また街並みにもその面影を感じることができません。

石碑や解説板もなく本当に城に訪問できたか不安になる場所。
目立った見どころもないため、ここ目的で訪問されるとややフラストレーションがたまる場所かもしれません。
近くに立ち寄られる機会があれば、その際に訪問されてみてはいかがでしょうか。