徳川氏に仕えた伊奈一族の居城跡

埼玉高速鉄道線の「新井宿駅」が最寄ですが、管理人はJR東川口駅から3キロ程度徒歩で訪問しました。おかげさまで地形的に、この一帯は起伏も多く、現在は住宅地化されていますが、往時は軍事的要塞が置かれるのに適していた場所という印象をしっかりと持てました。

赤山城は徳川氏に仕えた伊奈氏の居城（陣屋）で、天正18（1590）年の小田原の役後に関東に移り、寛永6（1629）年に伊奈忠治が赤山領7千石の拠点として現在の赤山城（陣屋）を築城したと、日本城郭大系には記されています。

寛政4（1792）年に当時の城主・忠尊（ただたか）の時に改易処分に会い赤山城も廃城になるまで163年間、伊奈氏の居城として存続したそうです。

現在は公園として整備され、周囲の空濠などの遺構を楽しむことができます。
その規模は想像した以上に広大で北側の高速道路近く付近まで南北、西側に特によく濠が残されています。

濠は安全面の配慮と思いますが、往時よりはかなり埋め立てれられているとは思いますが一箇所というわけでなく、かなりの距離に渡って残されているため、想像以上に城跡散策を楽しめます。

二の丸（西側）には一際高い位置があり、恐らく物見的な施設があったのではと勝手に想像をしてみました。

埼玉県は遺構が明瞭に残る城跡が多い場所ですが、東京都心からも近い都市部の城郭で気軽に訪問できるという点で貴重な存在だと思います。