平清盛の別邸・西八条殿の一部と伝わる神社

平安時代末期に黄金時代を築いた平家の棟梁・清盛。京都での本拠地としては現在の東山区にある六波羅蜜寺付近に築いたとされる六波羅館がありましたが、清盛が1169年に神戸の福原へ移ると、自身は京都へ滞在する際は、六波羅ではなく、妻時子が暮らした西八条殿を選んだと伝わります。

その西八条殿の石碑や、清盛の石像の建つ若一（にゃくいち）神社は、JR西大路駅の北側すぐ。日本新薬の本社ビルの北側にある小さな神社です。

正式には西八条殿はもう少し東側（京都駅近く）の梅小路公園内であったとされていますが、この若一神社も清盛とは縁の深い場所です。
目の前を走る西大路通りに面した大木は樹齢800年を越えるそうで、清盛自身が手植えをしたものとして伝わります。

何でもかつて市電の工事の際に、移動しようとした関係者が病になったなどの言い伝えもある神木です。

この場所は何度も通り過ぎたことがあるのですが、まさかこんな所に平清盛ゆかりの神社があるとは思いもしませんでした。

2012年初夏に訪問しましたが、大河ドラマの主人公ゆかりの地でありながら、やはり他にも観光名所の多い京都市だけに、特にこの若一神社などを取り上げることもないようですね・・。
少し寂しい気もしますが、やはり、武士政権の始まりを築いた清盛の「居館」跡としても、城郭ファンや武将ファンの方は、京都観光の際にぜひ立ち寄ってみられてはいかがでしょうか。