日本の城巡り「MARO参上」

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越前府中城(福井県)

前田利家も暮らした歴史のある旧越前国府の城跡

 

JR武生駅前の越前市役所(旧武生市)付近が城跡と推定され、現在は石碑や解説板が市役所に設置されています。

管理人はこの旧武生は、20代の頃に仕事で何度か訪問した街ですが、ここがかつての越前国の国府で、府中と呼ばれていたとは勉強不足でした。この旧武生エリアには、それだけに歴史も深く中世武士達の城館跡が多く残されている街です。

その中で越前府中城は慶長6(1601)年に福井城の結城秀康の家老として越前に入り、以後越前松平に仕えた本多富正が、その主君秀康の命で3万9千石で居館した城(館)です。
本多氏による武生の統治は明治維新まで続いたそうです。

しかし城館の歴史は、それよりさらに古く、越前で栄えた朝倉氏の奉行所であったと伝わり、それを織田信長が越前を支配した後、前田利家によって修築した城を、先の本多氏が修築したと考えられています。

越前市役所の解説板には、NHK大河ドラマ「利家とまつ」で観光客が増えたのでしょうか。この前田氏統治のみについて説明されていました。
ここは、歴史的にも著名な前田利家中心に語ることは仕方ないとしても、せめて本多氏についても触れておいてほしいところです。

現在の城跡状況ですが、この越前市は文中でも触れたとおり、歴史的にも越前の中心だった時代もあり、今も高層の建築物などはないものの、駅前などは非常に近代的に整備され生活上、便利な街となっています。そのため駅前にある越前府中城の遺構はほぼ残されていません。

しかし、そんな状況でも残されている建築物の遺構もあり、市役所の西側にある正覚寺は新善光寺城の跡とされ、現地には石碑なども設置されていますが、この正覚寺の山門は、かつての越前府中城の表門とされ、それを説明した解説板も設置されていますので、合わせて訪問されることをオススメします。

この旧武生市街地ですが、先ほども触れたように駅前には大型スーパーもあり、買い物やトイレなどにも困らない場所ですが、街並みも情緒あふれ、「窓ぎわのトットちゃん(黒柳徹子氏・著)」の挿絵も有名な、絵本作家のいわさきちひろ氏の生家など、見所も少なくないので、ゆっくりと街の散策をしながら旧武生の武士の城館について想いを馳せることのできる街ですね。

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越前市(旧武生)の名物料理「ボルガライス」。オムライスにトンカツを乗せ、デミグラスなどのソースがかかった料理。お店によってボルガライスの味は異なるそうですが「ヨコガワ分店」さんは、チャーハンのようなカリッとしたチキンライスを固めのタマゴでオムライスに。昔の正統派洋食の味といったところですね。ここに揚げたてのトンカツが乗せられています。ビックリするようなインパクトがある料理ではありませんが、懐かしい味ですね。またみなさん気持ちのよい接客で、気持ちよく食事もできました。武生観光の際にはぜひ、この名物「ボルガライス」をお試しください!
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所在地

福井県越前市府中1

新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)

【JR山手線】新宿駅~品川駅料金 片道190円 所要時間 約20分ほど
【JR新幹線ひかり】品川駅~米原駅料金 片道11,860円 所要時間 約2時間10分ほど
【JR特急しらさぎ】米原駅~武生駅料金 片道2,600円 所要時間 約50分ほど
【入館料】無料

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