天下普請で築かれた越前松平家の近代城郭跡
JR福井駅を降りて、ずいぶんと近代化した印象の市街地を福井県庁や、福井県警本部のあるエリアを目指せば、そこが福井城跡です。
福井城は関ヶ原が終わり、事実上の家康時代が来ると、慶長5(1600)年に家康次男の結城秀康が、北ノ庄に68万石の大身で入封。
かつて織田政権時代に信長の重臣・柴田勝家が築いた越前の名城・北ノ庄城の跡を完全に取り壊し、やや北側の現在地に本丸を用意した近代福井城を、1601年から天下普請で築城したとされます。
徳川家康自ら本丸と二の丸の縄張りを行ったとされ、4重5階の天守閣も建設されたと伝わります。
しかし天守は寛文9(1669)年に消失すると、その後は幕府の許可も出なかったようで、再建されることなく幕末を迎えました。
福井の名前は、三代藩主・松平忠昌が、北ノ庄の「北」は敗北を意味し、縁起がよくないとの理由で福居。後に福井と改名されました。
壮大な規模の福井城も現在は本丸の周囲の水濠と石垣などの遺構を残すのみですが、北西の位置に天守台跡も残っていますが、訪問時、完全に見過ごしてしまっていました。警察本部もあるだけに、少し城内をウロつくのもどこか気まずさが残ってしまっていました。
規模の大きな水濠に浮かぶ石垣だけでも十分に見所がありますし、見学できるエリアは限られますが、管理人が見落としてしまった「福井」の語源由来とも言われる井戸跡など城内に見所は点在しています。
また余談ですが、この城跡に明治時代に出来た農業試験場で撲殺されたニホンオオカミは、日本で目撃された最後のニホンオオカミだとも考えられているそうです。
駅からも近く、訪問は季節や天気にあまり左右されずに訪問できますので、冒頭でも触れた北ノ庄城跡と合わせて訪問されることをオススメします。
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所在地
福井県福井市大手3
新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)
【JR新幹線ひかり】品川駅~米原駅料金 片道11,860円 所要時間 約2時間10分ほど
【JR特急しらさぎ】米原駅~福井駅料金 片道2,770円 所要時間 約1時間4分ほど
【入館料】無料