白村江の戦いの後、本土防衛のために備えられた古代山城跡
高安城(たかやすのき)は近鉄西信貴ケーブルの高安山駅から訪問すると、登山で体力を浪費せずとも訪問ができますが、管理人は尾根伝いに繋がっている信貴山城から徒歩で訪問しました。
高安城の歴史はかなり古く、天智天皇6(667)年に、天智天皇自らが築城した城です。
きっかけは663年に朝鮮半島で起きた白村江(はくすきのえ)の戦いで、日本軍と百済軍が唐軍に破れ、その唐、そして新羅(しらぎ)から当時の大和朝廷が本土防衛の目的で築城したとされます。
朝鮮式山城と称される古代の城郭の遺構は倉庫の礎石跡があり、ハイキングコースに沿って進めば容易に到達することができます。
高安城はその後、戦国時代に入ると、かつては高安城の一部であった信貴山城エリアに、松永久秀が築城し、立場が逆転。高安城が信貴山城の出城の役割を果たすようになったと考えられています。
管理人はハイキングコースを進み両城を訪問しましたが、途中に人為的に組まれた大きな石垣跡が、一部にあったのですが、往時のものか分かりません・・・
日本城郭大系によると、高安城は二ノ丸跡が奈良県随一の遺構の保存状態らしいのですが、少し夕刻に近づいていたこと、またどこも藪が酷く確認することができませんでした。
倉庫跡とされる遺構には石碑と解説板が用意されていますが、信貴山から向かう最中も猪が地面を掘り返した跡らしき痕跡が高安山までよく見かけましたので、ハイキングコースではありますが多少の注意はしておきたい場所です。
古代日本の歴史ロマンが詰まった山城跡。確認できる遺構は限られてはいますが、城ファンの方なら一度は訪問する価値のある城です。
信貴山城とセットで訪問される方が多いと思いますが、管理人は信貴山城を最初に訪問し、高安城を後にしたほうが、体力的に疲れた場合ケーブルカーが目の前にあり、安全に下山できるのでオススメだと思います。
所在地
奈良県生駒郡平群町久安寺
新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)
【JR新幹線】新幹線のぞみ 品川駅~新大阪駅(乗換え) 料金 片道14,250円 所要時間 約2時間26分ほど
【大阪市営地下鉄】御堂筋線 新大阪駅~なんば駅(乗換え)~千日前線 鶴橋駅 料金 片道270円 所要時間 約25分ほど
【近鉄】大阪線 鶴橋駅~河内山本駅(乗換え)~信貴線 信貴山口駅(乗換え) 料金 片道290円 所要時間 約25分ほど
【近鉄西信貴ケーブル】信貴山口駅~高安山駅 料金 片道540円 所要時間 約7分ほど
【入館料】0円