日本の城巡り「MARO参上」

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十市城(奈良県)

中世大和の有力者・十市氏の居城跡

 

中世の大和国(奈良県)では武家ではなく興福寺が守護職を務め、興福寺が各荘園の経営を任せる荘司を任じるというスタイルでした。

十市城の主・十市氏もその内の一人。大和四家に数えられる一族だったそうです。十市城はその十市氏の居城として使用されました。

南北朝、応仁の乱とも生き抜いてきた十市氏は戦国時代に遠忠の代で最盛期を向かえ、石高で計算し6万石相当に及ぶ領土を持つ大名に成長したそうです。その時に、本城は十市城から、龍王山城へ移したとされています。

遠忠は49歳でこの世を去りますが、その後十市氏は筒井氏につくなどして乱世を行きましたが、1576(天正4)年に、筒井順慶と松永久秀の争いの中で落城したと伝わります。

現在の十市城は、公共交通機関を使う場合、田原本町にある近鉄橿原線の笠縫駅で降りて国道24号線まで出て、しばらく南下。市境のため橿原市に入り、しばらくして左折すると田園風景になります。

この田園の中に石碑が建立されていますが、目印になるものもなく多少見つけづらいのが難点です。

訪問時は農作業中の方に場所を教えて頂き、やっとたどり着けました。遺構がないのは残念ですが静かな田園風景の中に、小さくとも立派な石碑が、どこか往時の十市氏の栄華を感じさせてくれるようです。

見所の多い城跡ではありませんが、大和の戦国史を語る上で重要な一族の居城あとですし、一度近くまで寄られる機会があれば立ち寄ってみられてはいかがでしょうか。

所在地

奈良県橿原市十市町城垣内

新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)

【JR在来線】JR山手線 新宿駅~品川駅(乗換え) 料金 片道190円 所要時間 約20分ほど
【JR新幹線】新幹線のぞみ 品川駅~京都駅 料金 片道13,520円 所要時間 約2時間15分ほど
【近鉄】京都駅~大和西大寺駅(乗換え・急行停車駅)~笠縫駅 料金 片道800円 所要時間 約1時間15分ほど
【入館料】0円

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