明瞭な濠跡が魅力の窪城氏の居城跡
JR桜井線の帯解駅エリアの城塞群のひとつ窪之庄城。駅東側にある八坂神社(駅から歩くと一つ目に出てくる八坂神社は関係ありませんので注意が必要)が城跡で、明瞭な遺構が残る中世・戦国の城跡です。
日本城郭大系によると築城時期は室町時代とされ、窪城氏の城塞だったと記されています。
窪城氏は大乗院方衆徒の豪族であったそうですが、周りを強者に囲まれていたようで、筒井氏、成身院氏、十市氏、古市氏らそれぞれと縁戚を持ち、保身に務めていたと記されています。
窪城氏は大乗院方衆徒の豪族であったそうですが、周りを強者に囲まれていたようで、筒井氏、成身院氏、十市氏、古市氏らそれぞれと縁戚を持ち、保身に務めていたと記されています。
応仁の乱の後、古市氏との関係をより深めると、筒井氏との関係が悪化し、永正3(1506)年に窪之庄城は焼かれ一時、窪城氏は没落したそうですが、元亀2(1571)年には筒井氏の与力として新興勢力の松永久秀と争うまでに復活。再興した窪之庄城を守ったとされています。
現在は冒頭で触れた神社となっており、社のある方が東殿と呼ばれる郭。その西側には西殿とされる、両方にそれぞれ西氏と、本家の窪城氏がいたとされるそうです。
この東西両郭の間には明瞭かつ、なかなかの幅と深さを持つ濠跡が現存しています。
さらに神社を取り囲むように巨大な土塁。さらにその外側、特に北側にはこれも明瞭な濠後が残ります。この濠跡は町中の城としては十分な見どころだと思います。
石碑や解説板(由緒書ふくめ)は存在していません。奈良県は城跡についてはどうも観光地として重要視されないですね(苦笑)。
この窪之庄城は奈良市内中心部からも近く、基本は季節も問わず気軽に訪問できる(といっても、堀底などは竹藪のようになっているため、マムシやハチなどを考えれば冬場がベストです)ので、気軽にお城に行きたい時にとってもオススメの城跡です。
冒頭でも触れたとおり、この近辺は城跡も多く今市城などの城跡と合わせて散策されることをオススメします。
所在地
奈良県奈良市窪之庄町
新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)
【JR新幹線】新幹線のぞみ 品川駅~京都駅 料金 片道14,110円 所要時間 約2時間15分ほど
【JR在来線】奈良線 京都駅~奈良駅(みやこ路快速停車駅・乗換え)~ 桜井線 帯解駅 料金 片道840円 所要時間 約1時間10分ほど
【入館料】0円