幕末、民衆に倒された松平氏の代官屋敷

近鉄奈良線の東生駒駅北側、直線距離で500メートル足らずの団地内にある辻町第二公園には明石城の松平忠国の三男・信重が築城、矢野氏が幕末まで代官として統治したとされます。
現地には「矢野氏代官所」の石碑が設置されています。

お城の旅日記 さんのサイトを参考に訪問させていただきました。

管理人は隣の生駒駅から徒歩で訪れましたが、西側にはちょっとした小山があります（現在は住宅地になっていました）。その麓にあたるのが生駒陣屋こと矢野氏代官所。辻町第二公園自体、高台になっていますが戦国期であれば、その小山の方が軍事要塞としては相応しいように感じます。

ただ平和な時代の陣屋ではありましたが、幕末（1868年）には圧政に苦しむ領民が大阪の長州藩の陣屋に駆け込み、その要請を受けて長州藩が生駒陣屋を囲い込み、矢野代官等を大阪へ連行した「矢野騒動」と呼ばれる事件の舞台にもなったそうです。

遺構はなく、冒頭で触れた石碑のみが公園に設置されています。

訪問したのは2016年9月上旬。丁度スズメバチの行動が盛んな時期。少し公園を散策していると一匹のハチに威嚇されたので、慌てて公園から去りましたので、あまりじっくりと見て回ることはできませんでしたが、生駒陣屋だけだとやはり多少消化不良気味になってしまう城跡だと思いますので、交通アクセスは比較的いい場所だけに他のスポットと合せて訪問されることをオススメします。