日本の城巡り「MARO参上」

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今市城(奈良県)

今市氏、越智氏が争った城郭跡

 

奈良駅の南側にあるJR桜井線・帯解(おびとけ)駅周辺は中世の城跡が多く集まっているエリア。駅東側には窪之庄城、山村館。少し離れた北側には古市城などがあった場所です。

さて今市(いまいち)城ですが、帯解駅西側にあった城で、現在「ガマ池」と称される付近が城跡だとされています。

まずは今市城の歴史を日本城郭大系を参考に紹介します。
室町時代初期に、大乗院方衆徒の今市氏の居館から始まったとされます。

その後、文明9(1477)年に今市氏が仕えていた筒井氏が越智氏に敗れ、城を明け渡し同氏の南都進出最大の拠点であったとされます。築城時期はその時の文明10(1478)年。越智家栄が築城主だと日本城郭大系では記しています。

その後、再び今市氏が城を奪回したのは永正3(1506)年頃だと記されています。
いつごろ今市城は役割を終えたのか明確に記されていませんが、さらにこの後、天正8(1580)年に織田信長が「大和一国破城令」を出して大和郡山城のみが存続することになるので、その際には今市城も完全に姿は消してしまったと思われます。

現在の今市城は遺構が多いわけではありませんが、冒頭で触れた「ガマ池」は堀の名残だとされます。また解説板が設置されているのですが、それは「ガマ池」から細い道路を挟んで北側の路地裏にあるちょっとした公園のような空間がありますが、そこの「両入り口」に設置されています。

その解説板があるエリアに残る、ちょっとした土盛りは数少ない遺構の一つで土塁跡だとされます。

他、「ガマ池」自体もその南西側にある児童公園付近の高低差はいかにも城塞跡らしさを感じさせてくれます。

いずれにしても多くの遺構は望めませんし、今市城だけを目当てに行くとやや消化不良だと思いますので、冒頭にも触れたこの周辺の城郭跡と合せて散策されることをオススメします。
今市城だけだと季節、天候を問わずに軽装で訪問することが可能な城郭跡です。

所在地

奈良県奈良市今市町

新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)

【JR在来線】JR山手線 新宿駅~品川駅(乗換え) 料金 片道200円 所要時間 約20分ほど
【JR新幹線】新幹線のぞみ 品川駅~京都駅 料金 片道14,110円 所要時間 約2時間15分ほど
【JR在来線】奈良線 京都駅~奈良駅(みやこ路快速停車駅・乗換え)~ 桜井線 帯解駅 料金 片道840円 所要時間 約1時間10分ほど
【入館料】0円

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