室町時代に京の公家の流れを汲んだ壬生氏が築城
2017年2月末に、2015年5月以来、3度目の当サイトの相互リンク先の一つ「ぶらりぶらりお城巡り」の管理人さんと城巡りで、栃木県を回ってきました。
以前から行ってみたかった城のひとつ壬生城は寛正3(1462)年に京都の公家、小槻氏の出身である壬生筑後守胤業(たねなり)が築城したと日本城郭大系に記されています。
小槻氏が東大寺造営次官を務めていたそうで、遠く離れた栃木のこの土地に、東大寺領があった為、この地を選んだと考えられるそうです。
二代目の綱重の時に、現在の壬生中学校を本丸とする(城郭大系にそのように記されていますが、現在は城址公園)城塞が完成したとされ、以後代々壬生氏関連の城として存続しましたが、天正18(1590)年に豊臣秀吉の小田原征伐が始まると、壬生義雄は後北条氏に従い参戦。最期を共にしたとされ壬生氏は滅亡したとされます。
その後、慶長5(1600)年まで結城秀康が入城。以後、城主は複数入れ替わり正徳2(1712)年に3万石で鳥居伊賀守忠英が入ると、幕末まで鳥居氏が治めたとあります。
天守はなかったそうですが、本丸には御殿が築かれ、江戸幕府初期には徳川将軍の宿泊施設も兼ねたとされます。
現在は市街地化していますが、城址公園には土塁と堀の一部が残されています。また建造物も鹿沼市、小山市に城門が移築されているそうですが、訪問時に見学は出来ていません。
城址公園はじめ城域は近代的に整備されているため、季節、天候を問わずに訪問することが可能です。見どころは決して多い訳ではありませんが、気軽に訪問できますので近くに寄る機会があればぜひ散策されてみてはいかがでしょうか。
所在地
栃木県下都賀郡壬生町本丸
新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)
【東武線】日光線 栗橋駅~新栃木駅~宇都宮線 壬生駅~料金 片道590円 所要時間 約55分ほど
【入館料】0円