鎌倉時代の武士の館の姿を残す室町将軍家・足利氏の館跡
歴史観光都市の栃木県足利市。JR足利駅、東武伊勢崎線の足利市駅が最寄駅になる鑁阿寺(ばんなじ)は、後の室町幕府将軍家、足利氏のかつての邸宅跡として、日本100名城の一つに選定されています。
歴史は古く、平安時代末期に足利一族の祖・源義康が居館を構えたとされます。
その後、足利義兼、義氏により足利氏の氏寺としても発展していったそうです。写真でよく見かける楼門の正面側脇に足利尊氏の銅像もありますが、尊氏自身は京都府綾部市で誕生した説など諸説あり、この足利庄には足を踏み入れていない可能性もあるそうです。
現在も鎌倉時代の方形館の様子を残し、その名の通り四角形の形をした館エリアを、土塁と水堀が周りを囲います。
後の戦国時代の城砦に比べると、非常に簡素な作りに思えましたが、これこそが武士の館のルーツなんでしょうね。
先に触れた楼門は足利13代将軍・義輝が再建した建造物で、多くの歴史的価値の高い建築物が館内(寺院境内)に残ります。
ただ正直な感想として、お城としてはやや消化不良を感じる史跡。寺院として見学すれば見所満載の史跡というのが本音。
一部、有料になる場所もあるそうですが、基本境内を散策するのは無料。これだけの歴史背景と、重要文化財の建築物のある寺院を無料で見学できるというのは嬉しいこと。
近くには日本最古の学校ともされる足利学校など見所も多い街なので、ゆっくりと足利市の歴史散策を楽しみたくなる史跡です。
近くのオススメすぽっと
高校生210円、大人400円の入場料が必要ですが、日本最古の学校と伝わる足利学校。訪問時は財布を自宅に置き忘れてきてしまい、入場叶いませんでしたがこちらも歴史都市足利の代表的史跡として抑えておきたいところです。
所在地
栃木県足利市家冨町2220
新宿駅からのルート(※料金や所要時間は目安です。)
【JR線】両毛線 小山駅~足利駅料金 片道650円 所要時間 約45分ほど
【入館料】0円